東京永久観光

【2019 輪廻転生】

靖国への私的関心(なんてありえるのか)


8月15日。小泉首相靖国神社に参拝するのか。国民的あるいは国際的な話題、というか騒動になっている。じつは今の仕事場が靖国神社のすぐそばで、テレビ中継車をはじめ報道関係者が13日くらいから待機しているのを見ている。

また、反対運動をしている知り合いが「8月15日の靖国を一度見たらいいですよ」とかねてより薦めてくれている。左右両翼のツバぜりあいが激しいとか、警察は右翼は相手にせず反対デモを主に排除するとか、しかしもし警察がいないとデモ参加者が右翼から本気で殴られそうで怖いとか。

そんなわけで、忙しいのだが明らかに気はそぞろ。ちょいと覗いてみようか。

そんな折り、郷里の友人が東京に遊びに来ていて、目的のひとつは靖国の参拝ならぬ見物という。「じゃあ靖国で会おう」

国家や戦争ということに私はやっぱり関心が薄くはないのだろう。だから、野次馬なのだが、けっこう真摯な野次馬。


 *


なんと早朝から動きが!

8月15日・靖国神社・日本国の首相・参拝。いずれも何かを「象徴する」から、これだけ騒動になるのだろう。そして、何を象徴するかは、できれば私個人が決めたい気もするのだが、国家や歴史とはあまりに複雑だから、あるいは逆にあまりに単純だから、この出来事が何を象徴するかは、私個人が決められる性質のものではないのかもしれない、とも思う。

テレビでは象徴の話ばかりだが、映像を見ているとむしろ事実のほうにわくわくする。小泉首相の髪とモーニングのズボンとネクタイとが似た配色だなあとか。靖国神社近辺のビルの屋上にエアコンの室外機が目立つなあとか。