東京永久観光

【2019 輪廻転生】

科学

圏論とは?

実はいつも、「これまで知ったり思ったりしたことがなくて、最近初めてそうか!と知ったり思ったりしたこと」だけをツイートしている。それ以外はあまりツイートしていない。(みんなけっこうそうかもしれないし、いちいち言わなくていいことかもしれないが…

★生命とは何か/ポール・ナース

『生命とは何か』(ポール・ナース)を読んだ。 地球上にある生命の始まりが「たった1回」だったことを、著者は「驚くべき結論」と述懐する。それを受けて訳者(竹内薫)は《これほど壮大な物語はない》そしてこれこそ、少年期の著者が葛藤の末に捨てた《聖…

鞍点とディープラーニング

ものごとが多次元だと「鞍点」=ある次元では最大なのに別の次元では最小といった奇妙な場所=が無数にあって、それに惑わされる。だから、人間が直感だけで最適解を見つけるのは困難。ところが、ディープラーニングはそこをクリアする。――なるほど〜面白い…

長谷川眞理子さんのレクチャー

長谷川眞理子さんのレクチャーを発見(2017年) www.youtube.com かつてタンザニアでチンパンジーを研究したが、なんとチンパンジーを好きになれなかった。多くの研究者がチンパンジーとヒトは同じだと思うのと対照的に、長谷川さんは、なぜチンパンジーはチ…

★タコの心身問題

よく寝た。 『タコの心身問題』(ピーター・ゴドフリー=スミス)を読んでいる。少し前に話題だった本。予想を超えてのめりこむ。タコは考える足である。本当にそうなのだった! https://www.msz.co.jp/book/detail/08757/ 「頭足類と出会うことはおそらく私…

★哲学の決定論 vs. 物理学の決定論:機械は自由意志を持てるか?

ちょうど今こんな対談をやっているではないか(3月6日) https://www.youtube.com/watch?v=2ADDqH9xpc4 (哲学の決定論 vs. 物理学の決定論:機械は自由意志を持てるか?) セーラー服おじさんは、服装が限りなく面白いが、なんと話がそれを超えて面白い。(…

ウイルス進化論〜占い効果論

新型コロナは変異ウイルスが従来ウイルスをあっという間に淘汰しているとの報。これこそ進化論の実例を世界中が目撃していることになるのか。ウイルスが生物かどうかは微妙だが。 それでいくと、ウイルスにとって人々のワクチン接種は隕石の衝突や火山の大規…

情報とは何だ? エネルギーに似ている?

https://www.nikkei-science.com/sci_book/bessatu/51231.html 別冊日経サイエンス『アントロポセン』(2019年)を手にした。去年あたりの流行語大賞でもよかったがそんなことはさておき、「地球の情報容量」(C.A.ヒダルゴ)という記事が目についた。地球に…

立花隆の東大講義

立花隆の東大講義。25年前。人文と科学両方のエッセンスを確実に踏まえた「人間とは何か、人間の現在とは何か」というジェネラルな問い。立花さんを契機に私もそうした問いに目覚めていったかもしれない。そしてこの問いこそが決定的な関心を誘うものである…

免疫的暗黒物質とか、自由エネルギー原理とか、withコイケとか

https://www.theguardian.com/world/2020/may/31/covid-19-expert-karl-friston-germany-may-have-more-immunological-dark-matte 「Covid-19 expert Karl Friston: 'Germany may have more immunological “dark matter”' 」 2020年5月の記事。「免疫におけ…

★感情心理学・入門(有斐閣アルマ)

普通の事務仕事であっても、感情労働の側面は大きい。メールなど書きながらそう気づく。伝える内容より、それを包むムードのほうが、ときには分量が多いし苦心も多いように思われますが、いかがでしょうか。ご承知おきたまわれば幸いに存じます。どうぞよろ…

ベイズの数学と哲学と仕事

一連のツイート、なんだかとても面白そう。著書を読んでみたい。 ベイズ主義は哲学に過ぎないという点で氏は正しい。しかしそれが数学でとって替えられると思っている点で間違っています。数学の進展は素晴らしい。しかしそれは哲学ではない。哲学的議論で数…

茂木健一郎「クオリアと人工意識」レクチャー

きょうはこれを視聴中。 (茂木健一郎「クオリアと人工意識」レクチャー) 「デネットは面白くない!」と先ほど明言。 意識は宇宙にとって不可欠の要素ではないかと直感している茂木さん。「意識がなければ、宇宙がこのようであることの、つじつまが合わない…

ブラックホールでノーベル賞(ロジャー・ペンローズら)

ブラックホールが論証された・観測されたということが、どれほどすごいことか、案外ピンとこない。地球外生命が見つかったくらいのことか。国債がいくら増えてもOKとわかったとか。キリストが東北で死んでいたのがはっきりしたとか。 ブラックホールは実在し…

★QBism 量子×ベイズ

今週、読書はわりと本気を出した。 『QBism 量子×ベイズ』 私にとっては、量子力学のおさらい、そして、ベイズ確率のオリエンテーション、という感じだった。どちらも予想したより面白かった。(どうせほとんど理解できなくてほとんど苦痛だろうと予想してい…

数理と物理の関係(友人との問答から)

数理は物理から「独立している」という直感。さらに踏み込んで、数理は物理の「単なる説明ではない」「単に詳細に記述しようとした結果ではない」という直感。これが核心のようであり、私もそこは共感できると思っています。 ただし、繰り返しますが、それは…

ベイズ統計

雑誌『ニュートン』が「ベイズ統計」特集だったので買って読んだ。ほとんど知らなかった基礎がよくわかった。 https://www.newtonpress.co.jp/newton.html 3囚人の話、ブルータクシーの話などはけっこう知られているが、やはりベイズ統計なのだった。感染検…

夏の宿題(続き)

『無限の始まり』(デイヴィッド・ドイッチュ)をまた読んでいる。 「夏の宿題」の参考書、もしくは「夏の宿題」そのもの。 ◎ 無限の始まり ◎ 夏の宿題 ドイッチュは量子論の「多世界解釈」をマジに信じていることが知られている。同書のその章を初めて読ん…

信頼区間なぜ95%〜正規分布とべき分布がそもそも謎

『統計学が最強の学問である』西内啓さんの記事を読んだ。 https://cakes.mu/posts/29802 「95%信頼区間」というのが何なのか、初めてよくわかった。この範囲以外の確率になることは「まずありませんよ」ということなのだ。この例では、母集団(東京23区の人…

熱と経済、ミームは遠隔感染、プライバシー/ほか

熱ってなんだろう。それは無数の分子がどれだけ動いているかの総和を表すものだった。経済の正体も無数の人間がどれだけ動いているか動いていないかに他ならないことを思い知らされる昨今。 * 私が新型コロナウイルスに感染していてもツイッターではうつり…

絶賛コロナ月間

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2020/02/11/000000 ↓(続く) 3月もコロナ、コロナ、コロナだった。 <2日> https://m.facebook.com/100001305489071/posts/2726515674068589/ 新型コロナの現況がよくわかる。なるほど。 以下も参考になる。 新型コ…

新型コロナウイルス観戦記(2月)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2020/01/24/000000から続く <2月11日> 新型コロナウイルス、日本の陸上にかぎれば、感染している方はほぼ「武漢コネクション」で、つまり三次感染は今のところほぼ出ていないように見える。 中国本土だけ感染者がこ…

インフレ宇宙でも生命はたった1回説

「東大、宇宙の中で生命が非生物的な現象から誕生するシナリオを発表」(日経) https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP528188_T00C20A2000000/ 生命の誕生は想像を絶するほど珍しいけれど、インフレーション宇宙でできた星の数が想像を絶するほど多いから…

★文化が人を進化させた/ジョセフ・ヘンリック

また分厚い本を読むことにした。ジョセフ・ヘンリック『文化がヒトを進化させた』。しかしなかなか全ページ読み終える瞬間を想像できない。吉野家の紅ショウガの容器の最後の紅ショウガを食べる瞬間が想像できないのに似て。 <12月13日> 「文化による進化…

物理学が哲学を凌駕する例か

http://www.phys.cs.is.nagoya-u.ac.jp/~tanimura/time/note.html 物理学者の、哲学者に対する、根本的な疑義が示されているようで、興味深い。 《例えば「地球温暖化は実在するか」という問いは、言語概念分析で答えが出る問題で はないだろう。「大気中に…

★三体/劉 慈欣

『三体』(劉 慈欣)を読んでいる。 意外にも文化大革命の一幕から始まる。糾弾されているのは科学者。相対性理論もビッグバン理論も「反動的だ!」と断じられる。「すべての反動的学説を打倒せよ!」 ホントにそんなこともあったのだろうか? 紅衛兵「お前…

★ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう/スティーブン・ホーキング=夏の宿題2019=

https://www.amazon.co.jp/dp/4140817739 「ホーキング、私と同じこと考えてた!」という実感。 「私、ホーキングと同じこと考えてる!」でもいいのだが、独立してホントに同じ問いにとらえられたし、独立してホントに同じ答えにたどりついた。そんな親近感…

進化心理学へ

https://note.mu/youth_waster/n/n14b1e2becc4a 「至近要因」と「究極要因」:進化心理学のメスで人間社会を解剖する方法 〜 アニマルとしてのサピエンス、その心に潜む隠れた動機(Hidden motives)───心のわけを解き明かす「進化心理学/EvP」とは何か (h…

★量子力学のイデオロギー/佐藤文隆(続き)

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/07/14/000000から続く ↓ 『量子力学のイデオロギー』、やっぱり頭と心を完璧に奪われる。私がずっと愚鈍に考えていることの、明晰な答え、少なくとも明晰な問いが、ここには書いてある。 同書にはプリンキピア(…

ニュートンとダーウィンの革命

https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/07/12/000000からと https://tokyocat.hatenadiary.jp/entry/2019/06/11/000000からの続き ↓ ニュートンがなぜ革命的だったのか。天体の動きの理由を探ろうとして、ニュートン以前は「地球や月がこう動くのは、…