東京永久観光

【2019 輪廻転生】

映画

『フレンチ・コネクション』(NHK BS)が面白すぎて仕事中断

★流れる/成瀬巳喜男

成瀬巳喜男『流れる』を久しぶりに視聴した(DVD)。なぜかというと、先日、台風の深刻な被害が千葉県に広がったニュースで鋸南町(きょなんまち)という地名を目にし、鋸山(のこぎりやま)のことが『流れる』に出てきたことを思い出したから。 つまり、ミ…

「セクシーになればって どういう意味ですか?」

Make climate fight 'sexy,' says Japan's new environment minister - Reuters 薬師丸ひろ子「セクシーになればって どういう意味ですか?」 桃井かおり「頭を空っぽにすることよ」 (映画『メイン・テーマ』) メイン・テーマ

★DISTANCE/是枝裕和

一昨夜は、是枝裕和『DISTANCE』をアマゾンで視聴した。オウム真理教に対しては、こうした近づき方・向き合い方も可能なのだと気づかされ、新鮮だった。そもそもこの映画、これまで見逃していた。 家族がカルトに入信していく。それは最も身近な者がいきなり…

刑事コロンボ

いろいろあって『刑事コロンボ』の初期作品を視聴。70年代でもアメ車はバカでかかったことを知って驚いたが、そもそもこのシリーズの面白さと味わいの絶妙さを今さら知ってもっと驚いた。(ただしコロンボの車だけはよれよれ。コートと同じ) 以下参照。 htt…

★春の夢/チャン・リュル(2016)

韓国映画『春の夢』(2016)をDVD視聴。 A Quiet Dream JapaneseTitle Trailer web https://www.youtube.com/watch?v=Gf-SH1lmSjo なんでもない一作のようで、似たものを思いつけない一作。役者の個性もあろうが、多くはチャン・リュル監督の個性なのだろう…

★寝ても覚めても/濱口竜介

http://netemosametemo.jp/ 映画『寝ても覚めても』(濱口竜介監督) ディスク鑑賞。 みかけはごく写実的な物語であり映像であると思えるのに、なんかとんでもない予想外のことが起こりそうで、ずっとぞわぞわしながら見ていた。なんでだろう? 以前の『ハッ…

★廃市/大林宣彦(1984)

大林宣彦『廃市』(1984) 『転校生』『時をかける少女』に続く映画だが十分知られていない。私も忘れていたがツタヤにDVDがあったので視聴した。公開時以来だろう。それ以前に福永武彦の原作を読んでいたことも思い出す。この映画は青年期の回想だが、私も…

壊れていく(All work and no play …)

落ち込んでる暇がないほど忙しくする力がないほど落ち込んでる暇がないほど忙しくする力がないほど落ち込んでる暇がないほど忙しくする力がないほど落ち込んでる暇がないほど忙しくする力がないほど落ち込んでる暇がないほど忙しくする力がないほど落ち込ん…

★時計じかけのオレンジ/スタンリー・キューブリック

先日『時計じかけのオレンジ』をみたが、冒頭シーンは村上隆の先取りだと思った。それと母親は魔法使いサリー。空想オタク暴力映画。 https://youtu.be/vN-1Mup0UI0

★牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件/エドワード・ヤン

仕事の合間をぬって『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』のDVDを見た。すでにビデオで1回、劇場で2回見ているのだが、今回やっとストーリーが俯瞰でき人間関係も把握できたかも。 http://www.bitters.co.jp/abrightersummerday/ じゃあ今まで、ストーリー…

『カメラを止めるな!』(テレビ放映) 

エンドロールでは、神(映画そのものを見せてきた第三のカメラマン)がとうとう姿を現す。「待てよ、じゃ第三のカメラマンは、だれが撮ってるんだ?」 ――少年よ、そのカメラこそが哲学と呼ばれるんじゃ。 「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」と私た…

ララランド的、マルホランド的?

『ラ・ラ・ランド』の話で盛り上がりたい気持ちは、その成り立ちのために仕組まれた手はずの膨大さを一つ一つ掘り起こすことの面白さに起因するのかなと、ふと思った。だとすると、世界史の話や生物進化の話で盛り上がりたい気持ちに、似ているのかもしれな…

★緑の光線

さっき出先のテレビに『緑の光線』(NHK BS プレミアムシネマ)が映っていた。すぐにわけもなく目がとまってしまう。南仏のバカンスの食卓で数人の男女が食事しながら会話している様子が、きっちりしないショットで長々と捉えられている。 みんな自在に食べ…

★blank13

映画『blank13』をDVDで視聴。まるで華のない救いのない弔いの席が、図らずも、様々にタガが外れたネジが緩んだ人物たちの、さながら博覧会へと展開! しかしそれらすべてを上回って、なぜかどうしても、そのどうしようもない人格にずるずる心を奪われざるを…

2018年 映画Disk鑑賞記録

★タクシー運転手 約束は海を越えて/チャン・フン(2018)★アメリカの友人/ヴィム・ヴェンダース =再=★の・ようなもの/森田芳光★ガッジョ・ディーロ =再=★岸和田少年愚連隊★スティルライフオブメモリーズ =劇場=★ディーバ/ジャン=ジャック・ベ…

★15時17分、パリ行き/クリント・イーストウッド監督

DVDで視聴。クリント・イーストウッド監督が、もうすぐ生涯も終えようとする今、いちばん確かな手応えを感じるものは、戦場なのだろう、そして信仰なのだろう、むしろそれしかないのだ。そう思った。そして、イーストウッド監督が好ましく感じないものが、た…

★タクシー運転手 約束は海を超えて ★ガッジョ・ディーロ

近ごろ足が遠のいているレンタルDVD、久しぶりに借りたのは韓国映画の『タクシー運転手』。もう1枚は『ガッジョ・ディーロ』というルーマニアのロマの集落をそのまま写したような劇映画。どちらも面白いのだが、それはどちらも旅先でのディスコミュニケーシ…

小津的推敲!

https://twitter.com/hitoh21/status/1059116484289429504

★岸和田少年愚連隊/井筒和幸(1996)

アマゾンのプライムでついだらだら映画をみてしまう。これは投資なのか消費なのか浪費なのか? とはいえ『岸和田少年愚連隊』は、初めてみたけど、痛快だった。それにしても、やんちゃもまた100%青春の浪費だ。映画の冒頭シーンはラストシーンの先どりだっ…

★アメリカの友人/ヴィム・ヴェンダース(NHK-BSで視聴)

ブルーノ・ガンツ、ヒゲが濃い(どんだけ剃っても)ヴェンダースの映画のなかでも『アメリカの友人』は一番好きなのだが、私の気づきなどはるかに超えて、どこをとっても素晴らしすぎる。先月旭川まで出張したとき、急ぎで道路を小走りして転倒、頬をアスフ…

★海よりもまだ深く/是枝裕和

http://gaga.ne.jp/umiyorimo/ 映画『海よりもまだ深く』をアマゾンプライムで視聴。むしろこっちがA面で、『万引き家族』はB面だったのか、という印象。ぜんぜん違う話ともいえるが、『万引き』が暗黒サイドなら『海よりも』は美白サイド。台風の来る今夜の…

★カメラを止めるな!/上田慎一郎(ネタバレ注意)

http://kametome.net/index.html映画『カメラを止めるな!』、もう100万人観たそうなのでネタバレを気にせず書くが―― 冒頭の場面がリピートされるとき、ゾンビ映画を撮影しているという設定のカメラ、それを生放送しているという設定のカメラ、そして映画『…

★万引き家族/是枝裕和

ISがときに首斬りをせざるをえないように、財務官僚がときに文書改竄をせざるをえないように、日本の民はときに万引きをせざるをえない。とはいえ、首斬りをいつまでも続けられる世界情勢ではないように、万引きをいつまでも続けられる日本情勢でもない。幸…

★ありがとう、トニ・エルドマン

やさしさ & やけくそ。ルーマニアのコンサルタントがドイツなら、娘の押しかけコンサルタントが父か。http://www.bitters.co.jp/tonierdmann/

『万引き家族』カンヌでパルムドール

1997年に時代はうなぎだったかというと、まあそんなことはぜんぜんなかった。では、2018年に時代は万引きかというと、そうでないとも言い切れない。「貧しい日本の私」。格差解決への世界史的転回!

★マンチャスター・バイ・ザ・シー

http://www.bitters.co.jp/manchesterbythesea/aboutthemovie.html 先日ディスク鑑賞。高い評価のとおり見応えがあった。つらい体験をどうしても克服できない人生。アメリカ映画ではSFでもミステリーでもなく普通の人々をただ淡々と描いたような傑作に、この…

★海辺の生と死

先日 DVD視聴した。風の音、波の音、鳥の声、コントラストの濃い樹木と草花。土地の言葉。「これはどこか遠くの夢のような出来事だ」という感触が最初から最後まで。なによりも、若いのに特攻隊だから死ぬよりほかにない定め、その恋人を失うよりほかにない…

★パターソン/ジム・ジャームッシュ

DVD視聴。なにも起こらないことが当たり前になっていると、ちょっとしたできごとでも大変な事件に感じられる、ということを発見する。いやあれは実際、大変な事件か。in memory of …その静かな7日間、パターソンが、パターソンで出会う人は、彼にとっては、…

『anone』で彦星君が泣くのをみて、『恋恋風塵』でワンが泣いたのを思い出した

『恋恋風塵』の恋人の去り方はあまりにもチープであり、それゆえの本当らしさに泣かざるをえなかったのに対し、『anone』の恋人の去り方は、あまりにも絶妙な展開と迫真の演技ゆえに、本当にはありえない話だろうということを完全に忘れさせるほどで、やはり…