戦争
連合国と枢軸国は戦争をしたけれど、どちらにも自分は絶対正しいと信じる国民が何割かはいただろう。安倍政権支持と安倍政権反対も、どちらにも大量の国民と大量のツイートが観察されるが、戦争しないだけマシと思えばいいのかもしれない。
食事では ありふれたものばかり食べるが、読書では めずらしいものをわりと読む。最近では、中野重治「村の家」。なんでまた「村の家」を読んだのかというと―― 中野重治は私の郷里福井県の出身で田んぼの中にある生家跡を訪ねた記憶もうっすらある、というこ…
トランプが日本に来たことで、彼がおもしろおかしいコミックやドラマの人物ではなく、現実を実際に左右している人物なのだと実感する。いやむしろ、アメリカという現実がじつはコミックやドラマそのものなのかもしれない。ただ、天皇と並んだ姿をみると、こ…
いつまでもいつまでも、第1条に見守られ、第9条に見張られ。それでもいいが、それなしでは、なにもできない、なにかしでかす、そんな国なのだろうか?
こうの史代『この世界の片隅に』で、8月15日に玉音放送を聞いたすずは、「負けたいう事かね…?」「ハー 終わった 終わった」と安堵する周囲の人とは違い、「最後のひとりまで戦うじゃなかったんかね?」「いまここへまだ五人も居るのに!」「うちはこんなん…
近ごろ世界史に興味がわき、その流れもあって、『もういちど読む 山川 世界現代史』なんてのを読んだのだが、やっぱり面白い。おおよそ知っているべき19・20世紀なのに、カンどころが全然わかっていなかった、というか端的に知らなかった、ということに あき…
世界の平和と自らの平和とはなかなか一致しない。2つが対立すれば、いかんともしがたく、自らの平和を優先せざるをえないこともあろう。つまり、自分の内面の秩序や安定を保つためには、世界の秩序や安定を壊すしかない、と思い込んでしまうということ。そ…
力のあるもの(核を持つもの)が強いという現実を認めないわけにはいかないが、そんなことは間違いなのだと私が思っていることは、死ぬまで言いたいし、歴史が消えるまで伝えたい。とはいえ、力のあるものが強くない生物や時代など皆無なのだろう。それが絶…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51311 南スーダン自衛隊撤退ではっきりした日本の安保の「超重大な欠陥」(伊勢崎 賢治 東京外国語大学教授)
トルコのロシア大使狙撃の映像をみて、『気狂いピエロ』で男が室内で殺される最初のほうのシーンを思い出した。白い壁とふいにそしてあっさり人が死ぬ点が共通しているのか。後半にも似たシーンがあった。それにしても、この事件は空前の衝撃だが、『気狂い…
こちらに「私と世界の間に何もない(といい)」と書いたのは、つまり「セカイ系」志向。たとえばシリアの平和に私の考えが直結してほしい。自衛隊の正義に私の考えが直結してほしい。でも直結しているわけがない。その間に少なくともプーチンがいるし首相が…
きのう見てきた。すずは最も大切なものをあれよあれよと次々に奪われていく。悲惨すぎるのに健気すぎる。敗戦という途方もない傷を抱えていく痛み、そしてそれを忘れていく痛み、というようなことを、私は一番強く思った。【ネタバレ警報】【ネタバレ警報】…
自衛隊は南スーダンの平和に役立つのか役立たないのか。難しい問いだ。しかしそもそも、憲法第9条を「維持すること」が、あるいは「改正すること」が、それぞれ、日本や世界の平和に、「とても役立つ」のか、「なにも役立たない」のか、それが根本の問いだろ…
加藤典洋『敗戦後論』を読み返している。突出して意義の深い考察がなされている。私が読んできた本のなかでは明らかに群を抜いている。驚くしかない。というか、それほど意義の深い考察ならば、20年たったからといって中身をこれほど忘れていたのはどうなん…
リア充よりエア充。リア銃よりエア銃。ツイッター万歳! 《本当の声を聞かせておくれよ》
なんだかモヤモヤするときの私がとりあえずツイートをする回数より、近ごろは、なんだかモヤモヤするときの世界の誰かがとりあえずテロをする回数のほうが、多いんじゃないか。
広島、靖国、天皇。たまたま昭和の中期に生まれ、しかもせいぜい100年しか生きない私には、いずれも死ぬまで縁が切れないのだなと、つくづく思う。というわけで、改憲ということなら、第9条もさることながら、第1条の是非を問いましょう。
私がこのさき戦争に行って殺したり殺されたりする可能性は非常に低い。がんや心血管病で死ぬ確率に比べてはるかに低いのはあまりにも明らかであるだけでなく、地震や津波で死ぬ確率に比べたってそうとう低い。隕石に当たって死ぬくらいの低い確率だろう。だ…
広島とは明瞭な意味をもつシンボルなのだろう。靖国が明瞭な意味をもつシンボルであるのと同じく。しかし、それらが他の誰かにとっていかなるシンボルであるとしても、過去の戦争がどうであったかの私の感触はもう変わらない。そして現在の戦争がどうである…
こういうのを読んで、日本国民の平均をかなり超えて拍手喝采してしまう私は、自分が「腐っても左翼」なのだと、思い知る。 https://twitter.com/haruko55/status/703948873614528513 ところが同じ日に、こういうのを読んで、こんどは長谷部氏につい共感して…
たとえば、死ぬほど労働がつらいとか、死ぬほど金がないとか、死ぬほど人が憎いとか、死ぬほど政府がアホらしいとか、比喩を超えて強く強く思うことが、そりゃ稀にはあるだろう。つまり「マジに死んだほうがまし」と。自爆したっていいじゃないか、戦争した…
清原やベッキーをめぐる出来事がもしも小説や映画なら、彼らを100%好意的な人物として描くことは可能だろうし、それならば見聞きする人々もわりと自然にエールを送るだろう。でもこの出来事が「現実だ」と思っているせいで、なかなかそうもできない人が多い…
へこたれて摩耗して死ぬくらいなら、むかついて爆発して死んでやる、という気持ちなら、まったくわからないこともない。#比喩的に理解しよう自爆テロ * 明仁さんの発言内容は立派だが、発言内容だけでいえば左翼の発言内容も立派だし、私の発言内容もいつも…
<11.14> シリアは遠くないと常に言い聞かせないといけないくらいシリアは遠いが、パリは本当はどれくらい遠くないのだ? <11.15> 《In the Name of What ?》(http://jp.reuters.com/news/picture?articleId=JPRTS6Z3P&slideId=1094897006より11 / 35)…
おととい夜更けに眠れなくなり、ニコニコ生放送で、小林よしのり×宮台真司×東浩紀の5時間トークを延々視聴してしまった。ゲンロンカフェで行われた『戦争する国の道徳』の刊行記念イベント。◎http://live.nicovideo.jp/watch/lv238498456さて、二晩ちゃんと…
日本や世界の政治の核心がみごとに整理される印象だが、新しい納得も多数得られる。米国は人種で英国は階層で韓国は地域で国が分断されているが、日本には分断がないという指摘もその1つ(全国津々浦々自民一色)なるほど〜そういえばそうだ!しかしここに…
注意:以下をたどるにつけ安保法制に賛成なのか反対なのかわからなくてイライラするのは、私自身も同じ。 <9月19日>シリア難民のことをNHKが解説している。これを見ていると、安保法制の成立によって、国際社会は、日本という特殊な駒を得たというより、ど…
米軍だけで国の安楽を保とうとする作戦と、借金だけで国の安楽を保とうとする作戦は、どちらも「常識外れ」に決まってるが、どちらも捨てがたい。人類社会がステージアップするカラクリが隠れているかもしれないではないか。 恋愛も近ごろは工学? * ところ…
『朝まで生テレビ』視聴。猪瀬直樹の寡黙だがさらっとじわっと急所を突く質問、そして荻上チキの立板に水的だがきわめてエレガントな質問が、やっぱり面白い見せ場だった。ところがなお驚くべきは、民主党の小西洋之議員の応答が、それらを上回る説得力をも…
さっき思いついたのだが、自衛隊は、市民の警護に目的を限定して、がんがん海外に出て行ったらよいのではないか。いわば「国境なき用心棒」。運営は日本国が行うしかないが、戦闘には関与せず軍人や政治家は対象にしない。民間の難民や民間の要人の保護・警…